2011年9月24日土曜日

短歌 皐月・水無月

春の陽にほどけてしまいそうなほどゆるく結びし逢瀬の契
桜色思い出している宵に袖を撫でゆく優しい夜風
三日月につぶやくように訊ねたい少し甘えてみてもいいかと

蛙鳴く雨の小道を帰るとき君の屋根打つ雨音おもう
スカートにはペチコートが要る悲しさのような午後にあなたを求めり
凛と咲く太陽色のクンシランあなたを呼ぶ歌奏でるラッパ

小雨降る小道に揺れるパンジーが揺れる強さで触れるあなた
人形の髪型真似る六月に緑を濃くする雨が止まない
「さよなら」としまったTシャツ皺だらけ笑顔のプリント泣き顔になる

予定なく週末ひとり飲むワイン赤でも白でもないロゼにする
梅雨時のゴルフ場のような部屋何をしても曲がって飛んでく
今朝開けた形のままのカーテンを乱すため窓開け放つ十四時

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