2011年9月23日金曜日

短歌 弥生・卯月

短歌 弥生・卯月

今朝開く弥生の空にハクモクレン手袋はずした指先に似て
満開になった途端に雨が降る囁くように咲くハナミズキ
春一番ミモザ色した一筆で私の心染めてゆく春
聞き返す言葉はどれも優しくて歩みを止める春の一日


花の名を確かめながら歩く道今日という日を押し花にする
ゆったりとこちら見下ろす三日月が「そのままでいい」と優しい夕べ
きらきらと水面に咲く花見つけたくペダル漕ぎ出す日曜の午後
名も知らぬ黄色い花を見つけては思い出してる昨日の日差し



水面から溢れる光求めてはその手を伸ばすソメイヨシノ
何らかの力持つらし桜色君に触れたい並木の途中
停留所ふと見上げれば月覗くさくらさくらと歌うように
春の日を描くため並ぶクレパスのごとく鮮やかアスパラの束

0 件のコメント:

コメントを投稿