2012年3月2日金曜日

トコロ変わればカラスも変わる

今日はカラスの話を 。

カラス、と言っても、種類がいくつかありますが、日本ではハシブトガラスが一般的ですね。 

Roanokeでも、普通のカラスが居ます。 
お馴染みの、「カー、カー」の連中たちです(某教授の口真似)。 
英語では"croak, croak" or "caw caw." 

でも、一際鳴き声が変な?カラスが居たのです。 
最初は、特定の1羽かと思っていたら、そうでもないらしい。 
一度聴いたら忘れられない鳴き声。グワガラ、グワガラ、といった感じ。 

一昨年からずっと、気になっていたこのごろ、 

エドガー・アラン・ポーの『大鴉(おおがらす)』、"The Raven"、という詩を読んだんだ。 
(詳しくは、ウィキでも http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%A7%E9%B4%89) 

この詩は、恋人を失った男性の下に、大きなカラスがやって来て、 
ついには男性を狂わせて(追い詰めて)しまう、ちょっと怖い話。 
Raven自体が、不吉の前兆と言われているようです。 

ところで・・・カラスって普通、英語でcrowじゃない??? 
しかし、ポーの詩は、raven。 

そうですそうです、このravenこそが、「変な鳴き声のカラス」だったのです! 

日本語名は、ワタリガラス。 

辞書によると、ravenはミヤマガラス、コクマルガラスもカバーするようですが、全体の特徴からして、ワタリガラスのようです。 
ワタリガラスは、ハシブトガラスよりもひとまわり大きいのだとか。 
だから、the Ravenは大鴉、と訳されていたのですね。大きいもの。 
ワタリガラス、では何だかピンと来ないので、カラスに「大」を付けた翻訳者、ナイス。 

ところで、ワタリガラスの名前の由来は、北海道に渡り鳥としてやってくるから、だそう。 
なるほど、関東在住の私には馴染みが無かったですね。 

今日、雨の中、大きいワタリガラスが鳴いていました。 
普段は高いところで鳴き、人に慣れていないので、絶好のチャンス。 




あまり近寄れなかったので写真も画像が荒いですが、 
これがワタリガラスです。

調べてすっきり! 
ravenの鳴き声でGoogle検索して、鳴き声が合致しました。 
この鳴き声がまた、不気味と言えば不気味だし、 滑稽といえば滑稽だし。 

しかし、「不吉」と言われるワタリガラスも、 


イギリスのロンドン塔では、チャールズ二世の勅令で、ずっと最低6羽のカラスが飼われているそう。チャールズ二世って言ったら、17世紀ですよ??すっごい・・・ 
http://www.historic-uk.com/HistoryMagazine/DestinationsUK/Tower-Ravens/ 

かの幸福な国、ブータン王国では、国鳥だそうです。 
http://www.zhideybhutan.com/bhutan_ss.html 

トコロ変われば、カラスも変わる、そのイメージさえも、位置づけさえも、変わるようです。 


あんなに真っ黒で、一見、「不吉」「怖い」「暗い」というイメージしかない鳥でも、 
国鳥になったり、国王勅令で飼われたり、というステイタスを持つ国もあるのですね。



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